ご挨拶

プロフィール

さて、この度2021年9月11日(土)~12日(日)に第40回日本臨床運動療法学会学術集 会を同志社大学今出川キャンパス良心館にて開催させていただくことになりました。

日本臨床運動療法学会は、臨床運動療法の普及と質の向上をめざす団体として1997年に発足し ました。学会の事業として、3つの大きな課題を挙げております。(1) 会員への情報伝達・教育研修や 会員相互の情報交換・交流を通じて、臨床運動療法に関わる個人の資質の向上や人材育成を推 進すること, (2) 学術団体として、運動療法の更なる普及と質の向上を図ることにより、生活習慣病、 その他の疾患患者の生活の質(QOL)と長期予後の向上に寄与すること、(3) 関連学会等の諸 団体と連携・協力して、国民の健康寿命の延伸に寄与するという社会的使命を果たすことです。

2020年、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大で日常が一変しました。国内外を問 わず新型コロナにより身体活動量が激減したことが報告されています。身体活動量の減少は肥満や 生活習慣病、サルコペニア、フレイルなどのリスクを増加させます。また、新型コロナ感染者の重症化リ スクとして肥満や生活習慣病などの基礎疾患が指摘されており、身体活動量の減少は重症化リスク を増加させているとも言えます。一方、肥満や基礎疾患を抱える割合は低所得層に多く、新型コロナ が重症化した患者も低所得層に多かったことが報告されました。

新型コロナの感染拡大が始まった頃、世界最大のスポーツ医学会であるACSM(American College of Sports Medicine;アメリカスポーツ医学会)は「屋外でのウォーキングやジョギングは 感染リスクが低く、所得格差に関係なく実施でき、Stay Homeにおいても健康維持のために認めら れた活動である」として推奨しました。しかしながら、わが国では「屋外での運動は感染を拡大させてし まうかもしれない」と言った誤った認識が広がり、人々が安心して屋外での運動ができない状況にありま した。

2020年7月1日、本学会は日本臨床スポーツ医学会と共同で、「新型コロナウイルス感染拡大防 止期間中における屋外での運動に際しての注意」の声明文を発表し、屋外運動の効果や感染拡大 防止のための留意点、屋外運動時のマスク着用を推奨しないなどを提言いたしました。この共同声明 は多くの報道機関に取り上げられ、多くの人々の不安解消に資する役割を果たしました。

しかしながら、新型コロナとの共存はこれからも続くことが予想されます。
これまで非感染性疾患が中心 であった運動療法においても新型コロナへの対策が必須となりました。そこで今学術集会のテーマを “ウィズコロナ・ポストコロナ時代の健康施策と運動療法”といたしました。

長月(9月)の京都にて、お一人でも多くの会員や一般の皆様にご参加いただき、新たな運動療 法のあり方を探る議論ができますことを心より楽しみにいたしております。

第40回日本臨床運動療法学会学術集会会長

同志社大学スポーツ健康科学部教授
同志社大学スポーツ医科学研究センター長
石井好二郎

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